氣のコラム

その他いまだからこそ大切にしたい「手書きの手紙」

いまだからこそ大切にしたい「手書きの手紙」

メールやSNSでのコミュニケーションが全盛の今、あえて手書きの手紙を書くことを大切にしている人がいます。

手編みのセーターの風合いに特別なものを感じるのと同じように、手書きの手紙をもらうと嬉しいし、心がこもっているように感じられませんか? 一文字一文字が、書いた人の人柄を表しているようにも見えて、より多くの思いを伝えてくれるように思います。


字にはエネルギーが宿る

氣の観点からも、直筆の字には氣やエネルギーがこもると考えられています。愛の告白や感謝の気持ちは、プラスのエネルギーです。活字よりも直筆の文字の方が、より多くプラスの氣を相手に届けることができ、相手に良い影響を与えることできます。

お願いごとや謝罪などの相手に何かを求める場合でも、心をこめて文字にすることで熱意や反省の気持ちが相手に伝わり、心を動かしやすいでしょう。「どうしても会いたい人がいる」「自分の過ちを許してもらいたい」など、あなたにとって重要な要件ほど、メールよりも直筆の手紙の方が効果が高いはずです。

どれだけ時が経っても色褪せることのない手紙

手書きの手紙に抵抗がある人は、過去に書かれた手紙を読んでみるのも良いかもしれません。もしもあなたのおじいさんおばあさんやご両親が過去にやりとりした手紙があれば、見せてもらえたら素敵ですね。活字のやりとりが増えたのは、せいぜいこの20年のこと。それまでは若い人でも手書きの手紙が当たり前だったのですから、ご両親の手元にはいろいろな手紙が残っているのではないでしょうか。

また、夏目漱石や川端康成などの作家が残した手紙を見るのもおもしろいかもしれません。妻に子育ての仕方を注意したり、父親にお金を貸してほしいと頼んだり、友人に自分の考えを伝えたり、実にさまざまな思考の形跡が手紙として残されています。書簡集として出版されているものもありますし、文学館に行けば大抵は作家が残した手紙が展示されています。

戦争中、外地に出兵した兵隊が家族に宛てた手紙も心に響くものがあります。たとえば死を覚悟した特攻隊員の手紙は、知覧特攻平和会館のウェブサイトで直筆の写しとともに読むことができます。遺書でもあるこれらの手紙は、母親への感謝や、先に死にゆくお詫び、恋人への愛のメッセージなど、さまざまな思いが綴られています。

これらの手紙を読むと、数十年も前の、すでにこの世にいない人の思いでさえ、いま受け取ったのと同じように私たちの心に響いてくることがわかります。直筆の文字には、どれだけ時が経ってもなくなることのない、目に見えないエネルギーが宿っているのです。活字であればただの言葉、文章としてしか残ることはありませんが、手書きならば、書いた時の目に見えないエネルギーが宿り、よりたくさんの思いを刻むことができるのです。

「字がヘタだから」「時間がかかるから」と敬遠している人も、大切な思いを伝えたい、ここぞというときには、手書きの手紙を書いてみてはいかがでしょうか。

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